こんにちは。つるけら（@tsurubloger）です。
謎の仮面ライター雨穴氏をご存じでしょうか？
もともとwebライターして活動されていて、現在はYoutubeでの活動や本の出版なども活発にされています。
今回はそんな彼によって2022/10/20に出版された『変な絵』について、あらすじと感想を書きます。
ネタバレ無しなのでご安心ください。
『変な絵』商品情報
| タイトル | 変な家 |
| 著者 | 雨穴 |
| 出版社 | 双葉社 |
| 本体価格 | \1,400 |
『変な絵』あらすじ
見れば見るほど、何かがおかしい？ とあるブログに投稿された『風に立つ女の絵』、消えた男児が描いた『灰色に塗りつぶされたマンションの絵』、山奥で見つかった遺体が残した『震えた線で描かれた山並みの絵』……。
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いったい、彼らは何を伝えたかったのか――。９枚の奇妙な絵に秘められた衝撃の真実とは!?
その謎が解けたとき、すべての事件が一つに繋がる！
今、最も注目を集めるホラー作家が描く、戦慄のスケッチ・ミステリー!
各章でそれぞれ奇妙な絵が登場し、それをもとに謎を解いていきます。
雨穴氏の従来の作品と異なり、作中では彼自身は登場しません。
代わりに、毎度おなじみの栗原さんは登場します。
『変な絵』感想
それでは『変な絵』の感想を書きます。
ネタバレはしないのでご安心ください。
残された絵を軸にした本格ミステリー
本書では各章ごとに数枚の絵が登場します。
何を意図してその絵を残したのか、謎を解き明かしていくのです。
たとえば、第一章に出てくる絵はとあるブログに掲載されていた5枚の絵。
一見これから生まれる子供の未来を描いたものですが、実はとんでもない謎が隠されています。
解き明かすにはひと手間の工夫が必要です。
隠された謎に気付いたとき、思わず「あっ！」と声が漏れるでしょう。
各章の話が徐々につながっていく
各章はバラバラの時系列で進みますが、読み進めるにつれ徐々につながっていきます。
「あれ？この名前さっきの章で見たな」って場面がよく出てきます。
つい前の章と行ったり来たりしてしまうでしょう。
最終章で話がつながりすべての謎が解けるようになっています。
ミステリーは、この謎が解ける瞬間が読んでいて一番楽しいですね。
相変わらず鋭すぎる栗原さん
雨穴氏の作品でたびたび登場する知人の栗原さん。
その鋭い考察力で何度も雨穴氏の依頼解決の手助けをしています。
今作では雨穴氏本人は登場しませんが、なんと大学時代の栗原さんが出てきます。
というか栗原さんが奇妙なブログを見つけたところから話が始まります。
ほとんど主人公みたいな扱い。隠れた栗原さんファンへのサービスですかね。
大学の頃はオカルトサークルに所属していたそうです。道理でそっち方面の知識が豊富なはずです。
若かりし頃からその考察力が発揮されており、話を大きく動かします。
購入者限定の朗読動画がうれしい
購入者限定で、雨穴氏による朗読動画が見ることができます。
読む範囲は第一章までで、動画時間は約1時間ほどです。
雨穴氏の朗読って読むスピードと声のトーンが話に合っていて、つい聞き入ってしまうんですよね。
わたしにとっては大変嬉しい特典でした。
これだけでもかなりの価値があり！
雨穴味を期待しているなら物足りないかも
雨穴氏のこれまでの作品は
- どこかから手に入れた変なブツの謎を解く
- 彼のもとに依頼のメールが届き、それを解決する
主にこの2つでした。
ですが今回はどちらにも当てはまらないミステリーになってます。
雨穴氏本人は登場しませんし。
あくまで彼によって書かれたミステリー作品なのです。
そのため、いつもの雨穴味を期待して読むと物足りなさを感じるかもしれません。
わたしも読んでいて「なんかいつもと違うなぁ」と思っていました。
ただミステリー作品として真相と動機が納得できるものだったので、普通に楽しめるでしょう。
まとめ
以上、雨穴氏の『変な絵』を紹介しました。
前作の『変な家』は後半部分に若干の蛇足を感じましたが、今作はむしろ後半になるにつれ面白さが増していきました。
ちなみに作中にて強烈なインパクトを残したブログ「七篠レン 心の日記」は実在します。
一見なんてことない雑記ブログですが、よく読むとおかしい点がいくつかあります。
作中でも触れられていない部分もありますので、ぜひ探してみて下さい！
それではノシ
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